その他公開日:2026年4月20日

東京商工リサーチ調査では2026年度のベースアップ実施予定は46.8%に低下

東京商工リサーチが2026年3月に公表したアンケート調査(2026年度「ベースアップ」に関する調査)から、賃上げの現状と今後の課題が見えてきました。

賃上げ実施率は80%台を維持も伸びに陰り

2026年度の賃上げ実施率(見込み)は83.6%で2022年度から5年連続で80%台を維持する見込みです。

コロナ禍の2020年度に57.5%まで落ち込んだ後、着実な回復が続いており、賃上げそのものへの意欲は引き続き高い水準にあります。
しかし、その内訳をみると変化が生じています。賃上げの方法として最多を占めるのは「定期昇給」で6割強の企業が実施していますが、注目すべきは「ベースアップ(ベア)」の動向です。

ベアはピークから2年連続の低下、中小企業との格差も拡大

ベースアップの実施率は、2024年度に51.4%とコロナ禍前の水準を大きく超えてピークを迎えた後、2025年度48.8%、2026年度(見込み)46.8%と2年連続で低下しています。

コロナ禍前の3割台を依然として上回る高水準ではあるものの、「ベア持久戦」で体力が消耗しつつある企業の実態が数字に表れています。
規模別でみると格差が顕著です。
大企業のベア実施率は60%台を維持する一方、中小企業は40%台にとどまっており、その差は約20ポイントにまで拡大しています。
原材料費・エネルギーコストの高止まりや価格転嫁の難しさが、中小企業の賃上げ余力を圧迫している状況がうかがえます。

業種別のベースアップ実施率では運輸業・製造業が高水準

産業別では、人手不足が深刻な運輸業(56.7%)が3年連続でトップとなり、製造業(50.6%)、金融・保険業(50.0%)が続きます。一方、不動産業は34.8%と唯一3割台にとどまりました。

賃上げ率も「5%台」から「3%台」へ重心がシフト

賃上げ率の分布をみると、2026年度(見込み)は「3%台」が最多(32.5%)となり、前年まで最多だった「5%台」から重心が下がっています。

また、「6%以上」の企業の割合は前年実績の15.0%から7.3%へほぼ半減しており、高水準の賃上げが一服する兆しが見えています。

詳細は次のURLよりご確認頂けます。
2026年度「ベースアップ」に関するアンケート調査(東京商工リサーチ)