健保厚年保険公開日:2022年6月14日 更新日:2022年6月14日

2022年 社会保険の適用拡大がスタート。「特定適用事業所」と「短時間労働者」の定義とは?

2022年10月から厚生年金の被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所は、「特定適用事業所」に該当する為、今まで取得する必要が無かった「短時間労働者」の被保険者資格を取得する義務が発生します。
令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大(日本年金機構)
この「短時間労働者」とは、次のいずれにも該当する者です。

  • ・週の所定労働時間が20時間以上
  • ・月額賃金が88,000円以上
  • ・2カ月を超える雇用の見込みがある
  • ・学生ではない
今回は、「週の所定労働時間が20時間以上」と「月額賃金が88,000円以上」の基準について詳しくみていきます。

1.「週の所定労働時間が20時間以上」の基本的な判断

1週間の所定労働時間とは、就業規則、雇用契約書等により、その者が通常の週に勤務すべきこととされている時間をいいます。
この場合の「通常の週」とは、祝祭日及びその振替休日、年末年始の休日、夏季休暇等の特別休日(週休日その他概ね1か月以内の期間を周期として規則的に与えられる休日以外の休日)を含まない週のことです。
保保発0513第1号/年管管発0513第1号「第2  2 5要件について (1) ①」で確認することができます
→リンク切れ

(1)4週5休制のため、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し一定ではない場合等

当該周期(この場合は4週)における1週間の所定労働時間を平均し、算出します。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(日本年金機構)
※問28の回答で確認することができます。

(2)所定労働時間が1ヶ月単位で定められている場合

1ヵ月の所定労働時間を12ヵ月で掛けて年間所定労働時間を算出し、年間所定労働時間を52週(1年はおよそ52週の為)で割った時間を1週間の所定労働時間として判断します。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(日本年金機構)
※問29の回答で確認することができます。

(3)所定労働時間が1年単位で定められている場合

年間所定労働時間を52週で割った時間を1週間の所定労働時間として判断します。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(日本年金機構)
※問31の回答で確認することができます。

(4)実際の労働時間が連続する2月において週20時間以上となった場合で、引き続き同様の状態が続いている又は続くことが見込まれる場合

実際の労働時間が週20時間以上となった月の3月目の初日に被保険者の資格を取得することとなります。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(日本年金機構)
※問32の回答で確認することができます。

2.「月額賃金が88,000円以上」に算入する賃金と算入しない賃金の判断基準

基本給及び諸手当を算入することになっていますが、例外として以下の(1)から(4)までの賃金は算入しないことになっています。
  • (1)臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
  • (2)賞与等の1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • (3)時間外労働に対して支払われる賃金、休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金(割増賃金等)
  • (4)最低賃金において算入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤手当及び家族手当)
※最低賃金において算入しない賃金は次のURLよりご確認頂けます。
最低賃金ー対象となる賃金は?ー(厚生労働省)
  • (1)と(2)は標準報酬月額を決定する際も原則報酬月額に算入しません
  • (3)と(4)は標準報酬月額を決定する際は報酬月額に算入するので、「月額賃金が88,000円以上」を判断する際は算入しないことに注意する必要があります。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(日本年金機構)
※問41の回答で確認することができます。