その他公開日:2023年11月20日

「第23回新しい資本主義実現会議」で人手不足問題への対応に関する議論が行われました

10月25日に「第23回新しい資本主義実現会議」が開催され、人手不足問題への対応に関して議論がされました。
ここでの議事は次のとおりです。

  • (1)供給サイドの強化の在り方(省人化投資、高齢者就労の活性化、リ・スキリングを含む)
  • (2)コンテンツ産業の活性化(アニメ・ゲーム・漫画・映画・音楽・放送番組等)
【PDF】基礎資料 内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局(内閣官房)
上記基礎資料より興味深い内容を次に抜粋します。

(1)供給サイドの強化の在り方
・各国の潜在成長率の推移 P1
OECDによると、我が国の潜在成長率は、平均して0.5%強である。
本年度から3年間の「変革期間」を通じて、少なくとも他の先進国と同等の1%程度の潜在成長率を目指すべきではないか。
・消費者物価の動向 P2
消費者物価指数は2022年以降増加傾向にあり、直近の2023年9月では、
最低賃金の審議等で用いる「持ち家の帰属家賃を除く総合」は3.6%の上昇率であり、かなり高い。
・我が国の足もとの人手不足の状況 P9
8月時点における全職業の平均有効求人倍率は1.17倍。
建設・採掘従事者は5.32倍で最も高い。
・日本商工会議所による人手不足状況についての調査結果 P10
中小企業の68%が人手不足。コロナ前(2019年)を上回る水準。
・日本企業の人手不足への対応 P11
過半の企業は採用増に頼っており、省人化投資を行っている企業は2割未満で少ない。
特に、運輸業・郵便業、生活関連サービス業・娯楽業、医療福祉、宿泊業・飲食サービス業で省人化投資を行う企業割合が低い。
中小・小規模企業の省人化投資の抜本強化が期待される。
・定年年齢の分布 P12
定年年齢を尋ねたところ、60歳定年が69.8%、65歳定年が21.2%、定年なしは3.4%で、人手不足にも関わらず、60歳定年が多数を占める。
・リ・スキリングを実行するミドル・シニア従業員の割合 P20
ミドル・シニア就業者(35歳~64歳の就業者)の中で、仕事やキャリアに関して継続的に学習を行っている層(「リ・スキリング層」)は14.4%。
趣味の学習だけをしている層(「趣味学習層」)は8.2%。学び直す意欲はあるが学んでいない層は29.8%。
・職種別のリ・スキリングの割合 P21
「学び直し」が多い職種は、「情報処理・通信技術職」「商品開発・研究職」「専門・技術職」。
逆に、「学び直し」が少ない職種は、「配送・物流・運輸職」「事務職」「生産工程・管理・製造」。
人手不足の職種においてこそ、省人化・省力化投資とそれに合わせた従業員のリ・スキリングが大切。
・労働時間の長さとリ・スキリング P22
週当たり勤務時間が長いほど、逆に「リ・スキリング層」が多い傾向。
週60時間以上働いている層が、時間のゆとりがないなか、最もリ・スキリングを行っている。
・学生時代の学習態度とリ・スキリング P23
学生時代の学習態度は、ミドル・シニア就業者のリ・スキリング努力と関連。
学生時代に「自主的に勉強していた」集団では、「リ・スキリング層」が多く35%を占める。
逆に、テスト前だけ勉強していた就業者では、「リ・スキリング層」が11%と少ない。
・年収の高さとリ・スキリング P24
年収が高い就業者ほど、「リ・スキリング層」が多く、「不活性層」が少ない傾向
・学び直しが年収に与える効果 P26
学び直していないミドル・シニア就業者(正社員)と同質のグループが学び直しをしていたと仮定し、
学び直していない場合との年収の差を推定したところ、年収が高まることが確認された。
厚生労働省が提出した資料では、「高年齢者の一層の活躍促進に向けた対応」として、次の3つの取組みを今後強化するとされています。
・人事・給与制度、キャリア形成支援
シニア層の活躍に向けて人事・給与制度の工夫(定年制や役職定年の廃止、職務給の導入、キャリア形成支援)に取り組む企業の事例収集と展開
高齢期を見据えた、高齢期前からのキャリア形成支援
・女性高年齢者等の就業の拡大
シルバー人材センターにおいて、女性を含めた会員の拡大や、サービス業等の人手不足分野・介護、育児等の現役世代を支える分野での就業機会の開拓・マッチング等を推進
・転倒災害防止対策の強化
エイジフレンドリー補助金について、労働者の転倒等防止のための身体機能のチェック・運動の実施等への対象拡大
【PDF】厚生労働大臣提出資料(厚生労働省)
詳細は次のURLよりご確認頂けます。
新しい資本主義実現会議(第23回)(内閣官房)