社労士が人事コンサルタントに
なるための3ステップ
〜理論学習から実践までの具体的な道筋〜

社会保険労務士(社労士)としての知識や経験を活かし、企業の人事・労務分野における人事コンサルタント業務へと活躍の幅を広げたいと考える方が増えています。

しかし、人事コンサルタントとして本格的に活動するためには、社労士としての専門知識に加えて、人事評価制度や賃金制度の理論、現場での実践経験などが求められます。
本記事では、社労士が人事コンサルタントになるための具体的な3つのステップについて詳しく解説します。

Step 01 人事評価制度・賃金制度の理論を学ぶ

人事コンサルタントとして活躍するための第一歩は、人事評価制度や賃金制度の理論を体系的に学ぶことです。これらは企業の人材マネジメントの根幹をなす分野であり、制度設計や運用の基盤となります。

具体的には、専門講座の受講や専門書籍の購読が有効です。例えば、出版社などが開催する人事評価や賃金制度に関するセミナー・講座は、理論だけでなく実務に即した内容を学べることが多いでしょう。
専門書籍については様々な書籍が世の中に存在し購読しようと思っても選択することが困難なケースがあります。講座を受講してもっと深堀したいと考えるなら講師が執筆した書籍を購読したり、WEBや書店で書籍の目次などを確認して興味を持った書籍を購読したり、知人等からお勧めされた書籍を購読したりする方法が考えられます。
専門講座の受講や専門書籍の購読を通じて、基礎的な理論から最新動向まで幅広く知識を深めることが重要です。

Step 02 模擬コンサルティングができる養成講座を受講する

理論を学んだ後は、実践に近い形でのトレーニングが不可欠です。
中でも、「なかの経営労務事務所」が開催している「人事コンサルタント養成講座」のように、少人数で開催し模擬コンサルティングを体験できる養成講座の受講は大変効果的です。
このような講座では、架空の企業事例をもとに、コンサルティング提案書の作成や、制度設計のシミュレーション、クライアントへのプレゼンテーションなどを体験できます。講師と受講者、受講者どうしのディスカッション、ロールプレイングを通じて、理論だけでは身につかない実践的なスキルや、現場での対応力を養うことができます。
さらに、講座の講師や仲間とのネットワークを築くこともでき、今後のコンサルティング活動の支えとなります。人事コンサルタントとしての自信と実力を身につけるためにも、こうした養成講座の活用を強くおすすめします。

Step 03 コンサルティングの実践で経験を積む

人事コンサルタント養成講座で学んだ知識やスキルを活かし、実際の現場でコンサルティング経験を積むことが、プロフェッショナルな人事コンサルタントへの最終ステップです。
最初は、コミュニケーションが密にとれる顧問先や知り合いの企業等から依頼を受けて、小規模なプロジェクトから始めると良いでしょう。実際のコンサルティング業務では、企業ごとの課題や現場の温度感を肌で感じることができ、臨機応変な対応力や問題解決力が養われます。
また、コンサルティングプロジェクトの成果をレポートや事例としてまとめておくことで、今後の営業活動や新たなクライアント獲得にも役立ちます。経験を積み重ねる中で、自分ならではの強みやコンサルティングスタイルを確立していきましょう。

まとめ

社労士が人事コンサルタントとして活躍するためには、理論学習、実践的訓練、現場経験という3つのステップが重要です。まずは人事評価制度・賃金制度の理論をしっかりと学び、次に模擬コンサルティングができる養成講座を受講し、最後に現場での経験を積み重ねることで、真にクライアントに貢献できる人事コンサルタントへの道が開けます。
今後のキャリアを豊かにするためにも、着実にステップを踏んで人事コンサルタントへの転身を目指してください。