健保厚年保険公開日:2022年5月21日 更新日:2022年5月31日

”従業員100人超の企業必見!”社会保険適用拡大に関する手続きについて

本特集では、社会保険適用拡大の再確認及び特定適用事業所に該当するまでの手続き的な流れをご説明いたします。

1.健康保険・厚生年金保険の適用拡大のおさらい

法律改正に伴い「短時間労働者」の健康保険・厚生年金保険の適用が段階的に拡大されます。
適用が拡大される事業所を「特定適用事業所」といい、次の要件に該当する事業所が「特定適用事業所」となります。

  • 2022年9月まで
    厚生年金の被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時500人を超える事業所
  • 2022年10月から
    厚生年金の被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所
  • 2024年10月から
    厚生年金の被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時50人を超える事業所
「特定適用事業所」に該当した場合は、今まで取得する必要が無かった「短時間労働者」の被保険者資格を取得する義務が発生します。
この「短時間労働者」とは、次のいずれにも該当する者です。

  • ・週の所定労働時間が20時間以上
  • ・月額賃金が88,000円以上
  • ・2カ月を超える雇用の見込みがある
  • ・学生ではない

「短時間労働者」の資格を取得することにより、企業にとっては法定福利費(会社負担保険料)が増加します。

詳細は次のURLよりご確認頂けます。
【PDF】従業員数500人以下の事業主の皆様へ(厚生労働省)

2.2022年10月以降における取り扱い

2022年10月から、厚生年金の被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所は「特定適用事業所」に該当します。

(1)「被保険者の総数が常時 100 人を超える」とは?

同一の法人番号を有する全ての適用事業所の厚生年金保険の被保険者の総数が12 か月のうち、6か月以上について100 人を超えることが見込まれる場合のことです。

※解説が複雑になることから、適用事業所数の少ない個人事業所の説明は割愛いたします。

(2)「特定適用事業所」に該当した場合の手続きは?

同一の法人番号を有する全ての適用事業所を代表する本店又は主たる事業所から、日本年金機構事務センター、健保組合へ「特定適用事業所該当届」を届け出ることが義務付けられます。

ただし、以降にご解説する「特定適用事業所該当通知書」が送付された場合は、「特定適用事業所該当届」の届出は不要です。
なお、「特定適用事業所」に該当したタイミングより後に「特定適用事業所該当通知書」が送付される可能性もあり、遡り手続きを避けるためにも、自主的に「特定適用事業所該当届」を届出ることが望まれます。
※「特定適用事業所」に該当した場合は、「短時間労働者」の資格を取得する義務が発生しますので注意が必要です。

(3)施行日(2022年10月)における手続きは?

次のような流れで特定適用事業所に該当する手続きが進められます。

【特定適用事業所該当事前のお知らせ】の送付
2021年10月から2022年7月までの各月のうち、厚生年金保険の被保険者の総数が6か月以上 100 人を超えたことが確認できる場合は、2022年8月頃に対象の適用事業所に対して「特定適用事業所該当事前のお知らせ」を送付し、2022年 10 月頃に「特定適用事業所該当通知書」を送付します。

日本年金機構において対象の適用事業所を“特定適用事業所に該当したもの”として扱います。
対象の適用事業所に対して「特定適用事業所該当通知書」を送付するため、“特定適用事業所該当届の届出は不要”です。

【特定適用事業所に該当する可能性がある旨のお知らせ】の送付
2022年8月に、2021年10月から2022年7月までの各月のうち、厚生年金保険の被保険者の総数が5か月100 人を超えたことが確認できる場合は、2022年8月頃に対象の適用事業所に対して事前勧奨状として「特定適用事業所に該当する可能性がある旨のお知らせ」を送付します。

また、2022年9月にも同様の確認を行い、直近11か月(2021年10月から2022年8月)で5か月100人を超えることが確認できる場合は、2022年9月頃に同通知を送付します。

(4)施行日(2022年10月)後における手続きは?

施行日後は、日本年金機構において、厚生年金保険の被保険者の総数が直近11か月のうち、5か月100人を超えたことが確認できた場合は、対象の適用事業所に対して、「特定適用事業所に該当する可能性がある旨のお知らせ」を送付します。

施行日後は、特定適用事業所に該当したにもかかわらず、日本年金機構事務センター等へ特定適用事業所該当届を届け出なかった場合は、日本年金機構において対象の適用事業所を特定適用事業所に該当したものとして扱い、対象の適用事業所に対して「特定適用事業所該当通知書」を送付します。

(5)人数が減少した場合の扱いは?

厚生年金保険の被保険者の総数が常時100人を超えなくなった場合であっても、引き続き特定適用事業所であるものとして取り扱われます。

ただし、使用される被保険者の4分の3以上の同意を得たことを証する書類を添えて、日本年金機構事務センター等へ特定適用事業所不該当届を届け出た場合は、対象の適用事業所は特定適用事業所に該当しなくなったものとして扱われることとなります。
詳細は次のURLよりご確認いただけます。
【PDF】短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大Q&A集(厚生労働省)